Pythonでいろいろやってみる

Pythonを使った画像処理や機械学習などの簡単なプログラムを載せています。

動画を明るく鮮やかにする

 動画を明るく鮮やかにします。画像処理ライブラリOpenCVで動画ファイルを読み出し、フレーム毎の画像をBGR色空間からHSV色空間に変換します。画像のS(彩度)、V(明るさ)に対してcv2.LUTでガンマカーブ(γ=1.5)のルックアップテーブルを適用し、その画像をつなぎ合わせて明るく鮮やかな動画にします。

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アジサイの写真を明るく鮮やかにする

環境
  • windows10 home
  • Anaconda 3/ jupyter notebook 5.6.0
  • Python 3.8.8
  • Pillow 8.2.0
  • OpenCV 4.0.1
準備

動画ファイルは動画ACの「山の草原で体をひねる運動をする女性」をダウンロードさせていただき、jupyter notebookファイル(***.ipynb)と同じディレクトリにファイル名’woman.mp4'で保存しました(動画のサイズは320x180)。このブログにはmovファイルが貼れないのでアニメーションgifファイルに変換したものを下に貼ります。

f:id:T_A_T:20220126210934g:plain
woman.mp4(gifファイルに変換したもの)

コード

 cv2.VideoCaptureで動画を取り込み、各フレームをcv2.cvtColorでBGRからHSVに色空間を変換します。HSV画像をチャンネル別に分離しS(彩度)、V(明度)に対してcv2.LUTでγ=1.5のガンマカーブのルックアップテーブルを適用、ガンマ補正で彩度と明度を強調します。

from PIL import Image
import cv2
import numpy as np

# gifファイル作成用イメージリスト
images =[]  

# 動画ファイル作成用イメージリスト
frames =[]  

# 動画ファイルのキャプチャー
cap = cv2.VideoCapture('woman.mp4')

# フレームの幅取得
width = cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_WIDTH)

# フレームの高さ取得
height = cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_HEIGHT)

# 総フレーム数取得
allframes = int(cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_COUNT))

# 動画ファイルのフレームレート取得
fps = cap.get(cv2.CAP_PROP_FPS)

# 保存用動画ファイルのフォーマット設定
fourcc = cv2.VideoWriter_fourcc('m', 'p', '4', 'v') 
out = cv2.VideoWriter('vivid.mp4', fourcc, fps, (int(width), int(height))) 

# 変換用ルックアップテーブルの生成
gamma = 1.5
look_up_table = np.zeros((256, 1) ,dtype=np.uint8)
for i in range(256):
    look_up_table[i][0] = (i/255)**(1.0/gamma)*255

# 動画を1コマずつ取り込んで処理
while(cap.isOpened()): 
    ret, frame = cap.read() # キャプチャー画像の取り込み
    
    if ret==True: # キャプチャー画像がある場合
                
        # 色空間をBGR->HSVに変換
        hsv = cv2.cvtColor(frame, cv2.COLOR_BGR2HSV)         

        # チャンネルごとに分割
        h, s, v = cv2.split(hsv)  

        # 明度(V)に対してルックアップテーブル適用
        v_lut = cv2.LUT(v, look_up_table)       
        
        # 彩度(S)に対してルックアップテーブル適用
        s_lut = cv2.LUT(s, look_up_table)  
        
        #  H,変換後S,変換後Vをマージ
        merge = cv2.merge([h, s_lut, v_lut])  
        
        # HSV->BGR変換
        bgr = cv2.cvtColor(merge, cv2.COLOR_HSV2BGR) 
                
        # VideoWriterにフレームを追加
        out.write(bgr)

        # gifファイル作成用イメージリストにフレームを追加
        images.append(Image.fromarray(cv2.cvtColor(bgr, cv2.COLOR_BGR2RGB)))

    else: # キャプチャー画像がない場合はループ終了 
        break
        
cap.release() # 再生画像をクローズ   
out.release() # 出力動画ファイルをクローズ

# gif動画保存
images[0].save('vivid.gif', save_all=True, append_images=images[1:], 
               optimize=False, duration=1000/fps, loop=0)      
実行結果

明るく鮮やかになった動画が保存されます。
f:id:T_A_T:20220126211417g:plain
こちらが変換前。
f:id:T_A_T:20220126210934g:plain

以下のサイトを参考にさせていただきました

Pythonの文法メモ > 【OpenCV】動画ファイルの読み出しとプロパティ取得、キャプチャー画像の保存
Pythonの文法メモ > 【OpenCV】LUTによる画像変換

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